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人の設定を借りて遊ぶJRツアーズ [架空鉄道]

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1986年に華やかなデビューを飾った82系客車「和(なごみ)」。ホテルをまるごと車内に持ち込むという、好景気時代ならではのコンセプトで登場した豪華列車でした。JRツアーズも12両1編成を承継し、文字通り看板列車として日本全国(といっても「マ」「カ」を連ねた列車なんで入線制限はありますが)を駆け巡りました。
しかし、好景気時代は「勢い」でこなしていた豪華列車ゆえの取り回しの悪さが景気低迷と共に顕在化。487系「エルドラド」ともども急速に陳腐化したため、21世紀の豪華列車をあらためて企画したのが555系「シャングリ・ラ」です。

555系誕生の布石となった82系は俺のオリジナルではなく、羽根鉄道さんのサイトで公開していた豪華列車です。バブル時代、ひとつ間違えれば本当にこんな列車が登場していたかもしれないなってくらい、あの時代は狂っていました。欧州からオリエント急行持ってきて国鉄の線路走らせるとかそんな時代の産物ですから。
しかしバブルがその後崩壊。金の使いかたを知らない成金はお星さまになったり地面にもぐったりコンクリート抱いてダイビングしたりしまて人生退場し、「本物の金持ち」だけが残りました。555系はそんな「本物」相手の車両なので82系に比べうかれ成分は少な目。でもどこかに82系の面影が残る、そんな電車です。82系の遺伝子として展望車は譲れず、電車にも関わらず展望スペースがあったり、定員を犠牲にして(7両で40人!)フリースペースをあちこちにとっているのも82系ゆずりのコンセプトです。

JRツアーズでは「相互乗り入れではない他架鉄との交流」を試してみようと考えました。Vゲージ(現在は閉鎖)で手応えを感じたので、架鉄でもやってみようというわけです。このコンセプトの肝は「サマンサが作るよその架鉄」です。俺は多少アニメをたしなみますが、アニメの世界では同じ題材でも作画監督によって絵の雰囲気が変わります。で、マニアは作画監督の違いを楽しんだりするわけです。
自分で言うのもなんですが、俺の架鉄はけっこうクセがあります。だから他人の架鉄を一生懸命忠実に作ってもサマンサの手癖がついてしまいます。見る人はそこを楽しんでもらえればなあ、と思っています。

「おーおー、サマンサは何をやらせてもワンパターンだな」とかね

ところで、JRツアーズのコンセプトからすると、ある程度アクの強い架鉄でないと面白味が半減してしまうんですね。俺が飲み込んでも元の味が残るくらいにはクセがないといけない。
つまり、声をかけた架鉄はひとくせもふたくせもあるってことなのです。
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JRツアーズは営業キロは3,000キロ以上ありますが、第2種鉄道事業者ゆえに自らの路線は所有していません。そのかわりJRの車両が入れる路線ならJRに限らず民鉄だろうが第3セクターだろうがガンガン乗り入れできてしまいます。ついでに言うと架空都市だって軸重10.6トンを許容してくれるなら喜んで乗り入れてしまいます。つまりこれは俺なりの「乗り入れ架鉄の提案」なわけです。
で、乗り入れを行うに当たっての最低限の礼儀として俺は「相手の架鉄の世界観を極力いじらず、自分が合理的に解釈して俺の世界観に取り込む」ことにしています。小野川電鉄に関しては俺なりの解釈がもちろん混ざっていますが、俺が小野川電鉄のwebを熟読し、小野川電鉄が持つ世界観を極力崩さないよう「とりのうた」を乗り入れさせています。
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今後の予定としては羽根さんが設定した豪華列車「和」をJRツアーズの世界に取り込むつもりですが、82系客車「和」のよい点悪い点を検討し、そこから487系「エルドラド」、555系「シャングリ・ラ」へと発展した、という流れにしたいと考えています。「和」の設定やコンセプトはいじりません。「和」がどのような流れを経て「シャングリ・ラ」につながったのかを作るのが俺の仕事です。

実はこれ、なかなかエキサイティングな話でして、「和」は羽根さんの考える豪華団体列車、「シャングリ・ラ」は俺の考える豪華団体列車なわけですが、一人で楽しむ架鉄ではなかなか難しい「異なる考えを持った人間が開発した車両」という遊びができるんですね。形を変えた合同架鉄とでも言いましょうか。「シャングリ・ラ」を設定した理由は「俺なりの『和』ってどんな形なんだろう」というところから始まっています。そんなわけで羽根さんに「このおもちゃ貸して」という感じでJRツアーズに登場させる次第なのであります。

他人のおもちゃで遊ぶのはそれはそれで楽しいものですが、世界観のすり合わせはしたほうがいいとおもうし、あまりにも相手と自分で世界観が異なる場合は、相手の世界観に合わせるのが、せめてもの礼儀じゃないかなと思ういます。やっぱさ~、みんなでスーパーカー消しゴムで遊んでいるのに、横から怪獣消しゴム割り込ませて「怪獣だから自動車なんか潰しちゃうぞ~、みんなも怪獣ごっこやろうぜ~」なんて言っても誰も喜ばないわけでして。
やっぱりいっしょに遊びたいなら、せめて相手が何を楽しんでいるかは知っておいたほうがいいんじゃないかなと思います。

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